ひげ脱毛の施術を受けてから、おおよそ1週間から2週間が経過した頃、多くの人が不思議な現象を体験します。それは、洗顔をしていたり、タオルで顔を拭いたりした際に、まるで黒ゴマのように、ひげがポロポロと自然に抜け落ちてくる現象です。これは「ポップアップ現象」と呼ばれ、脱毛が順調に進んでいることを示す、非常に喜ばしいサインなのです。この時期のひげと、髭剃りはどのように付き合っていけば良いのでしょうか。まず、ポップアップ現象が起こるメカニズムを理解しましょう。レーザーや光の照射によって熱ダメージを受けた毛根組織は、毛を保持する力を失います。しかし、毛がすぐに抜け落ちるわけではなく、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)によって、死んだ毛が徐々に皮膚の表面へと押し上げられていきます。そして、施術から1〜2週間後、ついに皮膚との結合が完全に断たれ、少しの刺激で抜け落ちる、というわけです。この時期のひげは、見た目には生えているように見えますが、実際にはすでに毛根とは繋がっていない「死に毛」の状態です。そのため、この時期に無理に髭剃りをする必要は、本来ありません。むしろ、自然に抜け落ちるのを待つのが、肌にとっては最も優しい選択です。とはいえ、仕事の都合などで、どうしても見た目が気になるという方もいるでしょう。ポップアップ現象中のひげは、指で軽くつまむだけで、痛みもなくスルッと抜けることがあります。このように、抵抗なく抜ける毛だけを処理するのは問題ありません。しかし、少しでも抵抗を感じる毛、つまりまだ皮膚と繋がっている毛を無理やり引き抜くのは、毛抜きで抜くのと同じく、毛周期を乱したり肌を傷つけたりする原因となるため、絶対にやめましょう。もし、髭剃りをするのであれば、いつも以上に優しく行うことが重要です。すでに抜けかけている毛が多いため、深剃りをする必要は全くありません。肌表面を滑らせるように、電気シェーバーで軽く処理する程度で十分です。カミソリを使う場合も、新しい刃で、シェービング剤をたっぷり使い、決して力を入れずに剃るようにしてください。この時期を過ぎると、一時的にひげがほとんど生えてこない、快適な期間が訪れます。そして、また次の毛周期で成長期を迎えた毛が、徐々に生えそろい始めます。
脱毛後のポップアップ現象と髭剃りの関係